ワイドパンツの裾上げで失敗しやすいポイント

ワイドパンツは普通のパンツとは違う特徴があるため、同じ感覚で裾上げすると失敗してしまうことも。

まずは、よくある失敗パターンを知っておきましょう!

短くしすぎるとバランスが崩れる

ワイドパンツの魅力は、ゆったりとしたシルエット。

裾を短くしすぎると、その特徴が台無しになってしまいます...

普通のパンツと同じ感覚で「くるぶしが見えるくらい」まで短くすると、全体のバランスが悪くなります。

ワイドパンツは丈が長めの方が、スタイルよく見えるんです♪

靴を履かずに長さを決めてしまう

裸足や靴下だけで長さを決めてしまうと、実際に靴を履いた時に思っていたより短く見えてしまいます。

靴底の厚さによって、床から裾までの距離が変わるからです。

特にスニーカーは底が厚いものが多いため、靴を履いた状態で長さを確認することが大切!

縫い代を普通のパンツと同じにしてしまう

ワイドパンツは裾幅が広いため、縫い代も多めに残す必要があります。

☑ 普通のパンツ 3〜4cmの縫い代
☑ ワイドパンツ 5〜10cmの縫い代

縫い代が少ないと、裾が不自然に広がってしまうことがあります。

ワイドパンツに合う裾の長さはどれくらい?

適切な裾の長さは、着用シーンや合わせる靴によって変わります。

基本の考え方を押さえておきましょう♪

基本は床から0.5〜1cmが目安

ワイドパンツの裾は、床から0.5〜1cm程度浮く長さが基本です。

この長さなら、歩いても裾が床を引きずらず、それでいてワイドパンツらしいゆったり感も残せます。

かかとで測ると、かかとから0.5〜1cm程度下になります。

合わせる靴の種類で変わる適切な丈

靴によって、ちょうどいい丈の長さは変わります!

  • スニーカーの場合 靴の甲に軽く触れるくらいの長さがバランスよく見える
  • パンプスの場合 かかとが半分くらい見える長さですっきりした印象に

普段よく履く靴に合わせて長さを決めると、失敗が少なくなります。

身長別の裾上げ目安

身長によって、どのくらい裾上げが必要かの目安があります。

  • 150cm台の方 10〜15cmほど裾上げが必要なことが多い
  • 160cm台の方 5〜10cmほどの裾上げで済むことが多い

ただし、股下の長さには個人差があるため、必ず試着して確認することが大切です!

長めと短めで印象がどう変わる?

裾の長さによって、コーディネート全体の印象が変わります。

長め きちんとした印象でフォーマルな場面にも使える
短め カジュアルで軽やかな雰囲気に

どんな場面で着ることが多いかを考えて、長さを決めるとよいでしょう。

裾の長さを決める前の準備

裾上げで失敗しないためには、長さを決める段階が最も重要!
焦らず、じっくり確認しましょう。

実際に履いて確認する時のポイント

パンツを平置きして測るだけでは、実際に着た時の長さが分かりません。

必ず着用した状態で長さを確認しましょう。

以下のポイントを押さえてくださいね♪

  1. ウエストの位置を正しく合わせる
  2. ベルトがあればベルトも着ける
  3. 背筋を伸ばして普段の姿勢で立つ

鏡の前で全身を見ながら決める

全身が映る鏡の前で、横からも後ろからも確認しましょう!

正面から見てちょうどよくても、横から見るとバランスが悪いこともあります。

特に後ろ姿は自分では見えないため、鏡でしっかりチェックすることが大切です。

可能であれば、家族や友人に見てもらうとより安心♪

まち針で仮留めして一日過ごしてみる

すぐに裾上げせず、まち針で仮留めして過ごしてみる方法もあります。

実際に動いたり座ったりすることで、長さが合っているかが分かります。

☑ トイレに行く時に裾が床につかないか
☑ 階段を上る時に踏んでしまわないか
☑ 座った時にもたつかないか

一日過ごして問題なければ、その長さで裾上げすれば失敗がありません!

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自分で裾上げする方法【3つのやり方】

自分で裾上げする方法は、大きく分けて3つあります。

それぞれの特徴を知って、自分に合った方法を選びましょう♪

①裾上げテープで縫わずに仕上げる

針も糸も使わずに、アイロンだけで裾上げができる方法です!
裁縫が苦手な方や、すぐに仕上げたい方におすすめ。

必要な道具

  • 裾上げテープ(両面接着タイプ)
  • アイロン
  • アイロン台
  • まち針またはクリップ
  • 当て布
  • メジャー
  • チャコペンまたはチャコペーパー

裾上げテープは100円ショップや手芸店で購入できます。

両面接着タイプを選ぶと、テープが見えずきれいに仕上がります♪

手順

  1. パンツを履いて、裾上げする位置にまち針で印をつける
  2. パンツを脱いで、平らな場所に置く
  3. 印をつけた位置で三つ折りにして、アイロンで折り目をつける
  4. 折り目の間に裾上げテープを挟む
  5. 当て布をして、中温(140〜160℃)でアイロンを押し当てる
  6. 一箇所3秒ほど、滑らせずにしっかり押さえる
  7. 裾を一周したら、2〜3分冷まして完成!

きれいに仕上げるコツ

☑ 裾上げテープは熱で縮むため、長めにカットしておく
☑ アイロンを滑らせると生地がよれるため、一箇所ずつ押し当てる
☑ 当て布を忘れると生地が傷むため、必ず使う

裾を一周する長さに、さらに2〜3cm足した長さが目安です。

②手縫いでまつり縫いする

縫い目が目立ちにくく、仕上がりがきれいな方法です。

ミシンがない方や、丁寧に仕上げたい方に向いています♪

必要な道具

  • 縫い針
  • 縫い糸(生地と同じ色)
  • まち針
  • アイロン
  • アイロン台
  • メジャー
  • チャコペンまたはチャコペーパー
  • 裁ちばさみ

糸は生地の色に合わせると、縫い目が目立ちません。

手順

  1. パンツを履いて、裾上げする位置にまち針で印をつける
  2. 縫い代を4cm残して、不要な部分を裁ちばさみでカットする
  3. 三つ折りにして、アイロンで折り目をつける
  4. まち針で固定する
  5. 折り目の際を1mmほどすくい、三つ折り部分の裏側から針を出す
  6. 3〜4mm間隔で、同じように縫い進める
  7. 裾を一周したら、玉止めして完成!

縫い目を目立たせないコツ

まつり縫いは、表に出る糸を少なくすることがポイントです。

折り目の際を1mmだけすくうようにすると、縫い目がほとんど見えません♪

糸を引きすぎると生地がつれてしまうため、適度な力加減で縫いましょう。

③ミシンで仕上げる

しっかり縫えて、丈夫に仕上がる方法です。

ミシンが使える方や、よく洗濯するパンツに向いています!

必要な道具

  • ミシン
  • ミシン糸(生地と同じ色)
  • まち針
  • アイロン
  • アイロン台
  • メジャー
  • チャコペンまたはチャコペーパー
  • 裁ちばさみ

ミシンは家庭用のもので十分です。

手順

  1. パンツを履いて、裾上げする位置にまち針で印をつける
  2. 縫い代を4cm残して、不要な部分を裁ちばさみでカットする
  3. 三つ折りにして、アイロンで折り目をつける
  4. まち針で固定する
  5. 折り目の際をミシンで縫う
  6. 返し縫いをして、糸を切る
  7. 裾を一周したら完成!

真っ直ぐ縫うコツ

ミシンで縫う時は、折り目の際に沿って針を進めます。

生地の端を見るのではなく、針先を見ながら縫うと真っ直ぐ縫えます♪

ゆっくり縫うと、曲がりにくくなります。

ワイドパンツの裾上げで気をつけること

ワイドパンツならではの注意点があります。

これを知っておくと、失敗が少なくなりますよ♪

アイロンでしっかり折り目をつける

折り目がきちんとついていないと、仕上がりがきれいになりません。

アイロンをかける時は、しっかり押さえて折り目をつけましょう!
折り目がずれないように、まち針で固定してからアイロンをかけると失敗が少なくなります。

厚紙を折り目に挟んでからアイロンをかけると、真っ直ぐな折り目がつきやすくなります。

左右の長さを揃える方法

片方だけ長かったり短かったりすると、見た目が悪くなります...

左右の長さを揃えるには、最初に印をつける時に両方同時に確認することが大切。

パンツを履いた状態で、両足とも同じ位置にまち針で印をつけましょう。

平置きして測る時は、パンツの内側の縫い目を基準にすると揃えやすくなります!

生地の種類で注意すべきこと

生地によって、裾上げ方法を変える必要があります。

  • デニムなど厚手の生地 ミシンでしっかり縫う方が向いている
  • 薄手の生地 裾上げテープが透けて見えることがあるため、手縫いの方がきれい
  • シルクやナイロン アイロンの熱に弱いため裾上げテープが使えない

洗濯表示を確認してから、方法を選びましょう。

裾上げテープを使う時の注意点

裾上げテープは便利ですが、使い方を間違えると失敗します。

購入前に確認しておきたいポイントをまとめました!

片面接着と両面接着の違い

裾上げテープには、2つのタイプがあります。

片面接着 テープが表から見えるが、洗濯に強く剥がれにくい
両面接着 テープが見えないためきれいに仕上がるが、片面より剥がれやすい

見た目を重視するなら両面接着、丈夫さを重視するなら片面接着を選びましょう♪

使えない生地がある

すべての生地に裾上げテープが使えるわけではありません...

以下の生地には使えないため、注意が必要です。

  • シルク
  • ナイロン
  • ポリエステル
  • 低温表示のある生地

洗濯表示を確認して、アイロンが使える生地かどうかチェックしましょう!

テープが透けて見えないようにするには

薄手の生地だと、裾上げテープが透けて見えることがあります。

透けを防ぐには、生地より細めのテープを選ぶとよいでしょう。

折り目の奥の方に入れると、表から見えにくくなります。

どうしても透けが気になる場合は、手縫いに切り替えた方が無難です。

自分でやるのが難しい時はお直し店へ

自分で裾上げするのが不安な方や、時間がない方は、プロに頼むのも一つの方法です♪

お直し専門店の料金相場

お直し専門店なら、きれいに仕上げてもらえます。

  • 一般的なパンツ 1,000〜1,500円ほど
  • ワイドパンツ 裾幅が広いため、追加料金がかかることも

裾幅25cm以上の場合、300円ほど追加されることが多いです。

裾上げにかかる日数

お直しにかかる日数は、店舗や時期によって異なります。

☑ 通常 3〜4日ほどで仕上がる
☑ 裾幅50cm以上 1週間ほどかかることも
☑ 当日仕上げ 対応している店舗もある

急ぎの場合は、事前に確認しましょう!

お直しに出す時に伝えるべきこと

お直しを依頼する時は、どのくらいの長さにしたいか具体的に伝えましょう。

  1. 「床から1cmくらい」「靴を履いて床につかない長さ」など、希望を明確に伝える
  2. 合わせたい靴がある場合は、その靴を履いて店舗に行く
  3. 仕上げ方法(シングルかダブルか)を確認されることがあるため、決めておく

裾上げした後に長さが気に入らなかったら

裾上げした後で「やっぱり長さが合わない...」と感じることもあります。

そんな時の対処法を知っておきましょう!

短くしすぎた時の対処法

一度切ってしまうと、元の長さには戻せません...

短くしすぎた場合は、以下の方法があります。

  • ロールアップして履く(カジュアルな印象になる)
  • 別の丈の長さで履けるシーンを探す
  • リメイクとして楽しむ

裾上げテープなら剥がしてやり直せる

裾上げテープで仕上げた場合は、やり直しができます!

アイロンの熱で接着しているため、再度アイロンを当てれば剥がせます。

テープを剥がして、長さを調整してから付け直しましょう。

ただし、テープを剥がす時に生地が傷むことがあるため、慎重に作業します。

よくある質問

ワイドパンツの裾上げについて、よく聞かれる質問をまとめました♪

デニムのワイドパンツは洗濯してから裾上げすべき?

デニムは洗濯すると縮むため、洗濯してから裾上げしましょう!

洗濯前に裾上げすると、洗濯後に短くなってしまいます...
特に濃い色のデニムは縮みやすいため、必ず一度洗濯してから長さを決めます。

洗濯後に乾燥機を使う予定がある場合は、乾燥機にかけた後で裾上げしましょう。

裾が広がっていても普通のパンツと同じやり方でいい?

基本的なやり方は同じですが、縫い代の量が違います!

☑ 普通のパンツ 3〜4cmの縫い代
☑ ワイドパンツ 5〜10cmの縫い代

縫い代を多めに残すことを意識しましょう。

トイレで床につかないようにするには?

トイレで裾が床につくのが気になる方は多いです...

長さを決める時に、座った状態でも確認しておくとよいでしょう。

立っている時はちょうどよくても、座ると床につくことがあります。

心配な方は、以下の対策がおすすめです。

  • 少し短めに裾上げする
  • トイレに入る前にロールアップする習慣をつける

ロールアップで対応するのはあり?

裾上げせずに、ロールアップで長さを調整する方法もあります!

カジュアルな着こなしなら、ロールアップでも問題ありません。

ただし、きちんとした場面には向かないため、シーンに合わせて判断しましょう。

ロールアップする場合は、2〜3回折り返すとバランスがよくなります♪

裾上げテープと手縫い、どっちが簡単?

初心者の方には、裾上げテープの方が簡単です!

針と糸を使わないため、裁縫が苦手な方でも失敗が少ないです。

ただし、生地の種類によっては使えないことがあります。

手縫いは時間がかかりますが、どんな生地にも対応でき、仕上がりもきれいです。

まとめ

ワイドパンツの裾上げは、長さの決め方さえ間違えなければ、自分でも十分にきれいに仕上げられます♪

裾上げ成功のポイント

  1. 靴を履いた状態で全身を鏡で確認する
  2. 床から0.5〜1cm程度浮く長さを目安にする
  3. 不安な方は、まち針で仮留めして一日過ごしてみる
  4. 縫い代は5〜10cmほど多めに残す

自分に合った方法を選ぼう

  • 裁縫が苦手なら 裾上げテープ
  • 丁寧に仕上げたいなら 手縫い
  • しっかり仕上げたいなら ミシン

どうしても自分でやるのが難しい場合は、お直し専門店に頼むのも一つの方法です。

大切なのは、焦らず自分のペースで進めること!
この記事を参考に、ぜひ自分にぴったりのワイドパンツを完成させてくださいね♪